どこの神社も、神像というものを置いていません。
丸い鏡があるくらいです。
それすら無いところもあります。
私たちは、空間に向かって祈ることになりますね。
仏教には仏像があります。
優しいお顔をした仏様が、いつでも私たちを迎えて下さいます。
仏像に向かって祈っていると、「そうか、そうか」、と聞いて下さっている実感があります。
どの仏様に祈りますか。
日本人に一番人気があるのは、たぶん観音様でしょう。
観音様は、三十三相に化身して衆生を救う、とされています。
観音経という、やや長いお経があるのですが、ご覧になったことがありますか。
ここには、例えばとして、困難や苦しみ危険から逃れられるというのを、13回も繰り返して書かれています。
「念彼観音力 ( ねんびかんのんりき ) 」
これは、「観音様の力を念じたならば」、というほどの意味です。
困ったときに呼べば、直ちに救いに来て下さる、そういう仏様です。
三十三相に化身する分けですから、この世の悩み事全てに対応して下さるということです。
弁天様に学問成就、お地蔵様に金運を願っても、的外れですが、観音様は何でもOKです。
「オン、アロリキャ、ソワカ」
これを、3回とか、7回とか、33回とか、108回とか、いろいろ言われていますけど、雰囲気が変わるまで唱えます。
お寺に出向かなくても、自宅で仏像をイメージしながら唱えても、大丈夫です。
ふわっとした、暖かいものに包まれた感覚がやってきますから、それが降臨された合図だと思って下さい。
来て下さったのですから、遠慮せず、悩み事を全て吐き出しましょう。
一応、希望はこうなんですけど、結果は全てお任せします。
という祈りにします。
執着してはいけません。
もちろん、感謝の祈りは忘れずに。
そして、自宅にお迎えするのですから、部屋を綺麗に片付けておきましょう。