以前読んだビジネス書に、とんでもないことが書いてありました。
ビジネスの世界は戦いだから、犠牲になる者が出るのは仕方がない。
同じパイを取り合うのだから、勝者と敗者に分れるのは当たり前だ。
みたいなことが強調されていて、気分が悪くなりました。
欧米の大学でMBAを取ってきた人が、自慢げに話す内容ですね。
日本の会社経営も、この著者のやり方で行く方が大きく成長するようです。
だから、ベストセラーになっています。
でも、よく考えて下さい。
負けた人、犠牲になった人、踏み台にされた人は、相手のことをどう思うでしょう。
称賛するでしょうか。
怨み、憎しみ、呪うでしょう。
生霊となってのしかかり、互いに不幸な結末になります。
「感謝されていますか」 の所でも書きましたが、人には好かれる方が良いですよ。
絶対に。
相手を優先し、自分を後回しにする人は、好かれます。
ただし、相手は選びましょう。
また、自分を後回しにしても、犠牲になる必要はありません。
「相手良し、我良し」 が、大切です。
近江商人の三方良しは、「売り手良し、買い手良し、世間良し」 で、これは、商売人の戒めです。
先述の経営コンサルタントとは、真逆のやり方です。
日本は、「三方良し」 の商売人が、成功し栄えてきました。
買い手も世間も、売り手に対して好感を持ちますから、何もかもうまく回っていくのです。
つまずいたときは、誰かが助けてくれます。
欧米流では、つまずいたら、ここぞとばかりみんながのし掛かってきて、押しつぶされるでしょう。
なにしろ周りは、敵ばかりなのですから。
商売をしてなくても、人に好かれるよう努力しましょう。
人に好かれ、神様に好かれる人は、幸せな人生を送ることができます。