「隣の芝生は青い」 というように、何かに付け人は、他人と比較しがちです。
それも、外的条件ばかりを比較します。
外見、収入、家族構成、健康、仕事、会社、学歴、配偶者、子供の成績など、きりがありません。
これらのことを他人と比べるから、辛いのです。
自分よりも恵まれていない人と比べて、優越感にひたったり、ホッと一息つくなんてことは、滅多にありません。
青く見える芝生が、気になって仕方がないのです。
それが、競争心を煽り、自らを向上させる原動力となるなら、プラスなのですが。
こちらも、滅多にいませんね。
羨ましがり、妬み、腹を立て、やがて憎しみ発展していきます。
あるいは、自己嫌悪の深みにはまって、抜け出せなくなってしまいます。
もう、他人と比べるのはやめましょう。
他人より劣っていても、たまたま、今、条件が悪いだけのことです。
中身は、神様なのですから。
「たまたま今日まで、御魂を磨かず、徳も積まず、安穏怠惰、遊惰安逸に流されてきただけだ。御魂は神様の分魂なのだ。素晴らしいのだ。」
神前で、こんな風に祈れば、神様の鉄槌が下されるかも知れませんけど。
そう、心では思っていましょう。
磨き方が足りず、徳もたりない、でも、自分なりに努力もしてきたと思えるなら、素晴らしいです。
いつかチャンスを掴んで、昇っていけますから。
言霊では「悟り ( さとり ) 」 は、「差取り」 と同じです。
差を取り除くとは、追いつくことではなく、差を考えないという解釈です。
要するに、比べないことが差取りです。
悟りを開いた人が、自分と他人を比べるでしょうか。
他人と比較しないで、自分はこのままで素晴らしいと思うことが、悟りへの第一歩です。