昨日の補足です。
起請文とは、嘘詐りのないことを誓い、神様に捧げる文書です。
熊野三山 ( 熊野本宮大社、熊野那智大社、熊野速玉大社 ) の牛王宝印 ( ごおうほういん ) が有名です。
これは、烏が沢山書かれた牛王子と呼ばれる紙です。
この裏に、誓いの言葉を書いて血判を押す、というものでした。
流石に現代では、血判まではやりません。
因みに熊野の烏は、八咫烏 ( やたがらす ) を示しています。
現実には、組織だったのでしょうけれど。
八咫烏の「咫」 は大きさの単位です。
八は「沢山の」 という意味ですから、八咫烏は「大きな烏」 を示していて、3本足かどうかは分かりません。
1咫 = 18cm を採用すると、8咫 = 144cm ですから、大きいですね。
ただし八は、8ではなく沢山という意味でしょう。
それはともかくとして、起請文は神様への誓いを文字にしたものですから、約束を破ることができません。
江戸時代には棄教した切支丹に対しても、書かせていました。
踏み絵よりも重要だったそうです。
ですから、現代に於いても、生半可な気持ちで書くものではありません。
誓いを破ったならば命を取られても仕方がない、くらいの覚悟が必要です。
それほどの覚悟があるからこそ、神様としても、願いを叶えずにはいられないでしょう。