日本の神様は、「八百万 ( やおよろず ) 」 の神様です。
それぞれに固有の御神名があり、働き、すなわち得意分野が異なります。
そして、得意分野に合った願い事は、叶い易いといえます。
例えば、縁結びと言えば、出雲の神様です。
大穴牟遅 ( おおなむち ) 神、八千矛神、葦原醜男 ( あしはらしこお ) 命、大物主神など、この他にも沢山あります。
名前は違えど、縁結びに大きな御神徳を授けて下さいます。
男女の御縁だけでなく、師弟、仕事関係など、御縁と言われるもの全てです。
鹿島神宮の主催神である武甕槌 ( たけみかづち ) 大神は、武の神様です。
武神に対して、結婚や子宝祈願に行っても、なんだかピンボケした感じです。
社務所の「メニュー表」 には、ありとあらゆる祈願が掲げられていますし、神様ですから、拒絶されることはないでしょう。
鹿島の神様が自分の産土神でもない限り、わざわざ鹿島神宮に参拝されるなら、勝負事や自分を鍛えることを祈願する方が、手応えがあります。
また、伊勢神宮では、他の神社のような、祈祷の内容を指定するものはありません。
「〇〇祈願」 というものは無く、御饌 ( 御饌 ) と呼ばれる祈祷と、御神楽だけです。
そもそも神宮は、具体的な願い事をする場所ではないからです。
天照大神に、金運、結婚、病気治しを祈願しても、やはりピンボケした感じでしょう。
逆に、近くの産土神は一生を司ってくれている神様ですから、何を願ってもいいでしょう。
わざわざ遠くの一宮や有名神社に参拝する場合は、その神様の得意分野に焦点を合わせて祈願しましょう。