明日から、秋のお彼岸が始まります。
日ごろ疎かになりがちな先祖供養をするだけでなく、彼岸の修行をして御魂を磨きましょう。
さて、修行については、彼岸の度に説明していますが、もう一度、繰り返しましょう。
これは、この世に生きたままで、仏の境涯に至る六つの修行です。
六種類の修行を通して、悟りの世界、すなわち彼岸に至るわけです。
彼岸の七日間のうち、中日を除く六日間、一日に一つテーマが当てられています。
初日の修行は、「布施」です。
布施とは、見返りを求めないで人に施すことを言います。
最も手軽なものは、コンビニのレジ横にある募金箱に、お釣りを入れることでしょうか。
募金や寄付は、物施といいます。
物施は、お金に限りません。
お腹を空かせている人に食べ物を施すことも、これにあたります。
子ども食堂や、ホームレスの人々に対する炊き出しなどです。
その他、人に物を与えて救う行為が、物施です。
布施は、この他に体で奉仕する体施、正しい生き方を教える法施などがあります。
自分は、人に与えるものなど何も無い、と言われる方でも、「無財の七施」はできます。
布施は徳積みですから、全て自分の幸せにつながります。
六波羅蜜の修行は、この七日間だけ修行して、完了というわけではありません。
この期間に改めて見つめ直し、命の尽きる瞬間まで、修行は続きます。