幸せになるためには、幸せの素が必要です。
それは、徳分と言われるものです。
徳については、彼岸初日の修行「布施」のところなどで、何度か取り上げました。
徳を大まかに分けると、他者にお金や物を施す「物施」、奉仕など体を使って施す「体施」、正しく人生を導く「法施」があります。
ここで大切なのは、徳を持っていないと徳を積みにくい、ということです。
大きな徳を積めば、大きな幸せを得ことができます。
しかし、大きな徳を積むためには、既に大きな徳を持っていなければなりません。
例えば、災害の被災地に1億円の寄付をするためには、余裕で1億円が出せるだけの徳分を持っている必要があります。
自分自身を振り返ると、どれくらいの徳が積めるかわかるでしょう。
徳分が少ない人、尽きかけている人は、ほとんど徳が積めません。
でも、そのような人でも、大丈夫です。
無財の七施があります。
これは、眼施、和顔施、言辞施、身施、心施、床座施、房舎施の7つです。
眼施は、優しい眼差しで人を見ることですから、目が見える人なら誰でもできます。
そんなことがと思うかもしれませんが、これが、徳積みになるのです。
一回で積める徳の量は僅かでしょうけれど、確実に積むことができます。
徳がない自覚のある方は、無財の七施から始めてください。
雪だるまは、小さな芯から始めて、転がしているうちに、だんだん大きくなっていきます。
あなたの徳分も、そうやって大きく育ててください。
明日は、今年最初の一粒万倍日です。
蒔いた徳の種が、万倍になって返ってきます。
やらないと、もったいないですよ。