人形を書いたからといって、無条件に全ての罪穢れが祓われることはありません。
どれだけ祓われるかは、祓ってくださる神様の裁量によります。
菅原道真公の歌に、「心だに 誠の道に かなひなば 祈らずとても 神やまもらむ」があります。
誠の道に叶う日々を送っていれば、積りに積もった罪穢れを、ごっそりと祓っていただけるでしょう。
そうでない方は、年末まで、より一層の徳積みに励みましょう。
何度か取り上げていますが、徳積みには大きく分けて3種類あります。
まず、体で奉仕する「体施」です。
ボランティア活動など、実際に体を動かして他人を助けることです。
電車で席を譲るのも体施に当たりますから、勇気を出して実践しましょう。
次に、お金や物を施す「物施」です。
手っ取り早いのが、募金や寄付です。
コンビニのレジ横にある募金箱に釣り銭を入れるのが簡単で良いのですが、近頃はスマホ決済が主流になってきて、わざわざ募金用の小銭を用意しておく必要がありますね。
ある意味、徳積みがしにくくなったのかもしれません。
三つ目が、他人を幸福に教え導く「法施」です。
人形を他人に勧めることは、法施に当たります。
この三つの中で、法施の功徳が一番大きいと言われています。
初めの二つは、その場の救済ですが、三つ目は相手の一生に関わるからです。
その点から言えば、学校の先生は、最も徳を積みやすい立場だといえます。
ただ、教科を教えるだけでは、大した徳積みにはなりませんが。
徳積みは、「これで徳が積める」などと、計算ズクではよくないと言われています。
しかし、聖人君子でもない私たちの場合、少しくらい計算が入るのは仕方がありません。
何もしないよりは、他人に親切にする方が良いのですし、徳は積まれます。
積極的に動いて、徳と経験を積んでいきましょう。