欲望は満たされると消えるかというと、そんなことはありません。
お腹いっぱい食べても、しばらくしたらお腹が空いて、また食べたくなります。
たっぷり寝ても、時間が経てば眠らずにいられません。
性欲は個人差が大きいですが、満たされても、しばらくすれば、また欲しくなります。
生理的欲求や安全欲求など、マズローによる分類の下位にあるものは、誰しもが持っているものですが、上位のものは持っていない人もいます。
友達なんていらない、一人でいる方が氣楽でいいという人は、社会的欲求の無い人です。
地位や名誉はいらないという人は、承認欲求の無い人です。
目標を持たない人、欲しいものが無いなどの人は、自己実現欲求の無い人です。
この自己実現欲求の無い人は、前回に取り上げた自己超越欲求を持つことはありません。
これは、自己実現したいと思わない人は、世のため人のために、などと思わないということです。
さて、昔話や寓話などでは、欲張りな人は必ず泣きを見ます。
欲張ってはいけないとの戒めです。
自分は十分持っているのに、さらに他人のものまで欲しがる人が多かったのでしょう。
しかし、所有欲は自己実現欲求の一つです。
所有欲の無い人は、超越的欲求を持ち得ませんから、世のため人のために尽くすこともないのです。
欲の無い人といえば立派な人のように聞こえますが、公に貢献しようという意志がなく、世の中に役立たない人です。
欲深い人に「足るを知れ」「欲望を捨てよ」と戒めると、効果があることもあり、修行させることができます。
逆に、欲の無い人に「欲を持て」「意欲的になれ」と言っても無駄であり、強制できません。
一般に欲の無い人は、人畜無害で「いい人」です。
そして、それだけの人です。
本日も、お読みいただき、ありがとうございました。
明日も、楽しい1日をお過ごしください。