大祓神事は年に2回ありますが、茅の輪くぐりは、ごく一部の神社を除いて、この時期だけのものです。
年に一度ですから、是非、くぐってきてください。
夏越しの大祓が済んでも、2週間くらいは設置している神社が多いので、次の土日も大丈夫でしょう。
先日、NHKのアナウンサーが、茅の輪のことを「かやのわ」と読んでしまって、謝罪していました。
公共放送のアナウンサーになるほどの人でも、「茅の輪」を知らないのですね。
家が排他的な宗教団体に入っていて、親から神社参拝を禁じられていたのかもしれません。
そこまで極端でなくても、多分、日本人の半分くらいは知らないでしょう。
そういうものです。
さて、茅の輪くぐりの作法については、そばに立て札がありますから、初めての方も安心してください。
ここでも、何度か取り上げた事があります。
くぐりながら次の和歌を唱えるのが、正式な方法です。
「水無月の 夏越しの祓 する人は 千歳の命 延ぶといふなり」
「思ふこと みなつきねとて 麻の葉を 切りに切りても 祓ひつるかな」
「宮川の 清き流れに 禊せば 祈れることの 叶わぬはなし」
三つも覚えるのは辛いという方は、一つ目だけ覚えればいいでしょう。
「みなづきの なごしのはらい するひとは ちとせのいのち のぶというなり」
それも困難な方は、茅の輪くぐりの元になった人物「蘇民将来 ( そみんしょうらい ) 」を唱えても構いません。
また、「祓えたまへ、清めたまへ」でも構いません。
唱えること自体が目的ではなく、感謝の気持ちでくぐってください。
声に出す方が良いのですが、心の中で唱えても構いません。
そして、前にも書きましたが、千切れた茅の輪を拾ったり、茅の輪を千切って持って帰るのは、絶対にダメですよ。
茅の輪には、くぐった人の罪穢れや邪気が、たっぷり吸い込まれています。
そんなものを持って帰ったりしたら、どんな未来が待っているか、想像するのも怖いくらいです。
ともあれ、年中行事の一つでもある茅の輪くぐりを、楽しんでください。