親戚や知人の法事、盆参りなどで、他家の仏壇にお供物をすることがあると思います。
供物は、熨斗を印刷した半紙に名前を書いて、表に貼り付けます。
熨斗は、白黒か黄白の結び切りです。
私の経験から、この供物の向きを間違えている人が、多いように見受けられます。
人に物を差し上げるときは、相手に自分の名前が読める向きで渡します。
神棚に供えるときも、同じです。
しかし仏壇では、自分の方に向けて、お供えします。
仏壇は本来、御本尊である仏様をお祀りするためのものです。
御本尊は宗派によって違い、大日如来だったり、阿弥陀如来だったり、いろいろです。
位牌は、ついでに置かせてもらっているようなものです。
仏壇へのお供えは、御本尊に対するものになります。
仏様は、供物を受け取った瞬間、供えた人に功徳を施してくださいます。
つまり供物は、供えた本人に向けられるのです。
ですから、自分の方に向けてお供えします。
また、祀られている御先祖様が供えた人に功徳を施すから、と説いている宗派もありますが、理屈は同じです。
相手が御本尊様であっても御先祖様であっても、受け取られるのは「氣」ですから、真心込めてお供えしましょう。