仏教修行では、欲を捨てるのが主な狙いです。
物欲や性欲は、煩悩と呼ばれ、精神の成長を妨げるものと考えられています。
しかし、欲は生きていくために必要なものです。
食欲がなければ、衰弱して死んでしまいます。
性欲がなければ、人類は滅亡してしまいます。
人類の存続を考えると、性欲は、最も大事なのかもしれません。
三大欲求の一つに睡眠欲があげられていますが、睡眠は欲なのでしょうか。
疲れ果てれば、勝手に寝てしまいます。
さて、私たちは子供の頃から、欲望を押さえつけるように躾けられてきました。
我慢することは、躾における重要なポイントです。
秩序ある社会が保たれているのは、この躾の成果です。
ただ、行き過ぎた我慢を続けてきた結果、必要なものすら我慢するようになってしまっていませんか。
自分はこの程度のものだと、勝手に制限して、手に入れられるはずのものを諦めていませんか。
諦めることが習慣になると、何が欲しいのか分からなくなってしまいます。
これは、ほとんどの日本人に当てはまります。
試しに、欲しいものを100個、書き出してみてください。
なかなか、100個も書けないと思います。
20個や30個ほどしか書けない方は、無欲の人と言っても過言ではないでしょう。
宇宙には無限の富があるのですから、何個でも書き出せるはずなのに、思いつかないのです。
欲が無いから。
欲張って、良いのです。
欲しいものは、他人のものを奪わなくても、手に入るのです。
誰かを苦しめなくても、手に入るのです。
ゼロサム ( 人々の利益の総和がゼロである ) では、ありません。
この世界には、無限の富があるのです。
神社参拝の時でも、瞑想の時でも、もっと多くを求めてください。
そして、差し出されたものは遠慮なく受け取って、豊かになってください。