神社で正式参拝をするには、社務所で申し込みます。
受付の後ろの壁には、祈祷の内容がずらりと並んで貼り出されています。
それはあたかも、飲食店の壁に貼ってあるメニューのようです。
心願成就、病気平癒、家内安全、神恩感謝など、あらゆる願い事に対応できるメニューが並んでいます。
神社が示していることは、神様の御意志と受け取れます。
つまり、どんな願い事でも聞いてあげますよと、神様がおっしゃっているのです。
あなたは、神社で祈る時に遠慮していませんか。
極端な人は、「神社で願い事をしてはいけない」と言います。
願い事をしてはいけないなら、祈祷の受付は「神恩感謝」だけのはずですよ。
まあ、願い事があるのに我慢して、感謝の祈りだけ捧げて帰る人は、稀でしょうけど。
それよりも、「こんな願い事は神様に失礼だ」、「こんな願いは、道徳に反しているのではないか」、「これを願うのは恥ずかしい」などの理由で、本当の願いを祈らずに帰ってしまう人が多いのではないかと思います。
日本の常識と世界の常識が違うように、人間の常識と神様の常識は違うはずです。
正しい願いかどうかは、神様に判断を委ねましょう。
その言葉が「かむながらたまちはえませ」です。
神社参拝においては、一切の制限を外して、ありのまま、願望の全てを祈ってみましょう。
10個でも20個でも、祈ってください。
そして最後に、「かむながらたまちはえませ」で締めくくります。
これは、「結果は神様にお任せします」くらいの意味です。
叶っていいものなら叶いますし、そうでないものなら叶わないだけのことです。
礼を失した祈り方をすれば、眷属に戒められるかもしれませんが、祈りの内容で戒められることはないでしょう。
安心して、思いの丈を祈るのです。
案外、ダメだと思ったたことが、スイスイ運んだりしますよ。